
元気がない。エネルギーがでない。パワーがない。覇気がない。目力がない。
ひとからいわれたら、ちょっと落ち込む言葉ですよね。
当店は、そのようなストレス状態のお客様が多くいらっしゃいます。
程度や来店頻度に差はありますが、そのような状態がよくなる例が多いです。
(個人差があり、すべての方が改善できるという保証をしているものではありません)
なぜ、整体でストレスケアが出来るのか。元気が出たり、気持ちが前向きになったり、気持ちが大きくなったり、するのか?
考えられる要因はいくつかあります。
まずは「痛みの感覚」という側面から考えます。
出血などの明確な傷や炎症を伴う痛みを1次痛とよび、ともなわない痛みは2次痛(慢性痛)と呼ばれたりします。
そして、1次痛を処理する仕組みは脳や身体にありますが、2次痛には対処することが出来ないのです。
そして2次痛を感じる神経は、神経伝達物質や化学物質などにも反応します。つまりストレスや喜怒哀楽などの情動、環境や食事からとる化学物質にも反応します。
そして、神経系のなかでも、二次痛の伝達経路は、ポリモーダル受容体という未分化な受容体を介して,最終的に情動や感情を司る大脳辺縁系に伝わります。
この二次痛を放置していると痛覚過敏状態を生じ,より情動的な痛み(喜怒哀楽などの一時的な感情のうち不安を感じさせる,不快感を与える)として記憶される.
ポリモーダル受容体は原始的で未分化であり、未分化であるために「変化の自由度も高い」ということになります。
つまり可塑性が高く、他の神経系とも連結しやすいのです。
(未分化=将来的には進化し、別の感覚が芽生えることもあるのです。だからさまざまな「こじらせ」が発生するのかなと思います)
だから、痛みが感情面に影響を及ぼすのです。
その状態を記憶されるので、同じ状態が続けば、その感情と身体の動作や状態との結びつきがさらに強化され、それがほかの働きを持つ領域にも影響するのです。
よい状態を維持すれば、よい影響を。悪い状態が維持されればそれが強化されます。
痛みやストレスによる情動を伴う痛みが、減れば、
脳が安心するので、
ホルモンバランス、自律神経バランス、骨格筋の緊張、内臓機能の向上などが
期待できます。
だから痛みは放置してはいけないのです。
痛みがあること自体は、問題解決のための必要な刺激ですが、それを解消しようと行動したときに、
脳の中ではシナプス結合ができて、A~ha体験や快の感情が生まれます。ドーパミンがでて「きもちいいー」状態ですね。
ですから、問題はつねに解決されるべきですし、対処できない問題には、つねに近接していてはいけません。距離を置くべきです。
痛みを神経からみてみると、以上のようなことがわかります。
その痛みの原因の多くを整体では、不良姿勢と考えます。
不良姿勢は多くの場合、1次痛をかばったおかげで生じる2次痛や、1次痛はなくても、疲労による姿勢バランスの悪化で2次痛を起こしているものがほとんどです。
2次痛は緊急性が低いので、コリによる組織や神経などの血行不足で痛みが感じなくなります。脳も同程度の刺激には反応しなくなります。
これは、よく耳が聞こえなくなると、耳の近くの聴覚をつかさどる脳の働きが低下し、次第にそこに関連した脳の領域が使われなくなるのと似ていると思います。
脳は各領域で相互に連絡しあっていますが、それがなされないということです。だから「生気を失う」状態になるのだと思います。
次はストレスの原因を姿勢から考えてみます。
①恒常的に姿勢がよくない状態であれば、身体的な安定性と可動性が制限される。
基本的な日常動作の一つ一つが制限されるので、、二次痛から大脳辺縁系に信号が痛覚が、情動を刺激して、行動や思考が消極的・悲観的になる。
②動きが制限されることによって、小脳・中脳などの運動機能・生理機能をつかさどる部分のシナプス結合や神経伝達が低下する。小脳・中脳と大脳の連携が減れば、ますます情動・動作がおっくうになる。
③動かさないことで痛覚過敏状態が継続的に強化され、痛みや血行不良による重だるさが、自律神経に常に不快な刺激を与える。そうすると自律神経のバランスが乱れる。変化が急になる。自律神経は内分泌を管理しているので、ホルモンバランスの崩れが起こる。
①~③の状態が、脳疲労を引き起こして、生理機能・代謝機能の低下による感覚、感情の悪化。それに引っ張られて、思考活動の低下、社交性・コミュニケーション能力の低下が引き起こされると考えます。
では、それをどのように回復させるのか。
当たり前すぎるくらいの、睡眠・食事・運動。です。
どれもやってるよと言われたりもしますが、それでもだめなら姿勢改善が必要です。
なぜなら、さきほどの①の身体的な安定性と可動性が制限されていれば、脳疲労がどうしても回復しないからです。
整体によって、姿勢改善した後は、可動域の拡大、安定性の向上で身体的ストレスが低減します。
その状態で、当店おススメしている、ヨガストレッチをやれば、今までできなかった動作が出来るようになります。
神経伝達が回復して、痛覚刺激が大脳辺縁系に悪い影響を及ぼさないことで、運動機能と情動機能の働きが好転します。
その状態で、
苦痛不快感が減ったお身体での睡眠。(これまでの+1時間を目指しましょう)
糖質・脂質に偏らない食欲(タンパク質・食物繊維多めの、腸内環境によい)の食事。
姿勢の「安定性と可動域」の改善された状態での心地よい運動。
この3点によって、脳疲労をつねに回復させることができるのです。
整体のメリットは、姿勢を構成しているさまざまな、自分の身体・心理的・思考的な感覚に意識を向けるきっかけになります。
「ひたすら頑張る」という社会的な価値観との軋轢で引き起こされる、疲労や精神状態に対して、
「自分の身体の感覚は今どうなのか」という自分の価値観に対する意識が生まれます。
自分が何かの感情・感覚に振り回されているときに「今、
そうすると自分以外の人も、同様の感覚で相手を眺めること
それを除外してあげる。それにより関係が深まります。それを自分にするということです。自分で自分をいたわる感じです。
定期的に施術を行うことで、時系列での自分の変化を確 認できるので、成長を体感と実感を持って確認できる。
自分の現状や思うこと を素直に共有すること。
ホームケアのヨガストレッチも始めていただければ、整体の費用や頻度を抑えることが出来ます。
身体の感覚を刺激するので、脳に「快」の刺激を与えることが出来ます。
その刺激が先に説明したように、ほかの領域に波及することで、ストレス耐性がつくというのが僕の考えです。
整体をうけるということは、他人の施術を受けるということで、自分の身体の感覚-神経系-自律神経系-脳の各領域の伝達をよくするということです。
それが僕がいうところの、身体・こころ・思考を整えるということです。
ヨガストレッチは、身体のコンディションがある程度高いレベルにあれば、それを自分でできるということです。
それは、「自分の心地好さは自分で選べる」ということに繋がると思います。