
「SNSやブログを見ました」でご来店頂くことが増えました。
まだ「この道でいい」と思えるようなブログではないのです。お店もそうです。
自分の考えを整理して、説明して、拙いながら、伝えるにはちょうどよいとは思います。
至らない点も伝わっていると思うからです。
それでも「こういう人なら、施術したもらいたい」と思ってご来店されるようです。
お客様が後悔しないように、「来てよかった、また来たい」と思ってもらえるように在りたいです。
お帰りの際も、何度も有難うを言って頂けるので、励みになりますし、なんか真面目になります。
「こちらが有難いんですけど~」っておもいます。チャン・カワイ風に。
さて昨日ですね、
元同期で15歳年下で、元店長・上司にあたる方のお店のお客様が、御来店されました。ご祝儀来店ですね。
他の施術者にきちんと引継ぎをされていたようですが、やはりそれでも、元上司が開業した際にそちらのお店に通うよねということでした。
そこまで違いのある施術って何だろうと、改めて思いました。
(ちなみに、ぼくも朝霞から通ってくれているお客様がいらっしゃいます。ほんとありがたいことです。また、整体は「陸と月」さん、鍼とかオイルは○○のお店という方もいます。御面倒なのに有難いことだなぁと思います。)
単純に答えがあります。僕なりにですが。
誠実であるかどうかです。誠実さをキープし続けるためには、好奇心も必要です。
例えば、誰かが、お身体が非常にお疲れで、「どこ行ってもよくならない」とご自身の症状を悲観しているとします。
施術者としては、「よし、ひとつ自分の力で良くしてみよう」「お店探しを自分のところで終わりにしてあげよう」と揉み方一つでも、より辛さの取れる方法をその場その場で探りながら、施術をします。
これが面白いことに、功名心からだと全くうまくいかないのです。僕の場合。
(ありますよ、功名心。ちやほやされたい願望。ただし、そこが始まりではないってことです)
(腰硬いから力入れて60分ほぐすだけだ。。。)、内心そう思うことはあります。
ただし、切り替えて手掛かりを探します。技術はその瞬間に上達しなくても、考えること、気持ちを切り替えることで、自分の感情や行動や言動に影響を与えることはできます。その積み重ねです。
ある日、状況が一変するような、「微差」を自分やお客様に与え続ける。ということを考えています。それが出来ているか、そこに嘘はないかを考えます。
・関連しているところから硬さを崩せないか? 同じ場所だけど、どの筋肉が硬いのか、どの角度からなら緩むのか、施術の順番はどうか?骨格調整に関しては、強めの調整は、リスクはないか。リスクの少ない弱めの調整はしっかり身体が良くなるか。次のご来店まで持つだろうか。どんなことに興味があるか、趣味、忙しい、気分がふさぐ、そんな中、何には笑うのか、愛しいと思いえることは何か。
整体師を始めたころ、スマートに気に入られたくて、なんかいろいろ考えました。でも、結局は、その人自身とその人の関心に関心をもてばよいので、その人自身を見るようにしています。
好かれようではなく嫌われないようにしています。最低限の清潔さ。軽妙なトークとかではなく、「この人が整体師に求めているものは何か?」を考えます。単純に「身体が良くなるならなんでもいい」とお考えだと思います。
お客様にとって「低リスク×高効果、&コスパ良い」施術というのは、
結局のところ、そういった、施術者として難易度の高い状態のお身体を「今日、自分が良くする」、「(回数を少なくする、症状を低減する)少なくとも手がかりと可能性を見つける」
ことだと思っています。
この施術者自身の、モチベーションの維持や増加の尺度が、「好奇心と誠実さ」だと思います。
(腰悪いのは、仕事で腰使いすぎてるからです。)、(時間、回数かかって当たり前ですよ、それだけ凄いお身体ですよ。)
似たような言葉を口に出すことも確かにあります。
とはいえ、同じ言葉が口に出たとしても、お客様が抱く信頼感という点で明確に違うのは、
(お客様が決めることであり、そんな差を説明するのはナンセンスだと思いますが、)
誠実さと好奇心がある施術は、お客様のほうから、「勝手」に信頼感を築いて頂けます。
気に入られたいと思っているわけではなくて、身体をよくするということにたいして、誠実さと問題の解決に向けての好奇心があるからだと思います。
好奇心は、その人が普段どんなことを仕事にしているのか、家事育児介護、家族構成、趣味、友人関係、余暇、ストレス、悩みごと、性格、食事、その人を構成するさまざまなことに興味を持ちます。その人自身に興味をもつだけでは、パターンでみることになってしまうので、
「そのひとの関心」に関心を持ちます。そのひとに「正対」した後、並んでそのひとが見えているものを一緒に見るつもりでみることだと思います。
職業やご出産、介護世代などのグルーピングで、なりやすい症状というのはあります。原因をイメージして絞りつつ、一回先入観を取っ払って、お身体やご性格に触れて、見て、
そのひととその人の興味関心は、身体にどのように使い、負担がどこに溜まるかを感じ取ります。
もちろん技術力、検査観察力に対する好奇心があります。あとやはり生命としての人体そのものに対する好奇心。
誠実さは、簡単にはいかないお辛さのあるお客様をとにかく「来たお客様を痛みや辛さから遠ざける。できるならば、早期にその症状が出ないようにする」ことです。単純に僕らの仕事は「悩みと辛さをトル」だからです。
「回数や時間がかかる」のは、「骨格や筋肉や身体全体が○○だから」で、施術者の感じたこと・感覚・考え、見立てから推測して、お伝えします。
初回でわかることは、可能性をお話しするので、回数を伝えることは稀です。ひとのからだが「どこかのボタンを押したらこうなる」ではないからです。そういうこともありますが、それだけではないです。危険は少なく変化を実感してもらえる施術と思えるものをやってみる。それで日常生活を過ごしていただく、それでまた来ていただいて、経過はどうか、2~3回位はより精度が上がります。
見立て自体は、経験値です。その施術者にしかわからないことで、正直回数ってわかりません。どんな方法の整体かにも変わります。
「腰・首・肩・脚がなぜ痛むのか」そういうブログを書きたいと思うのですが、そこになかなか行きつきません。施術中はかなり説明してますし、再来店していただける理由は、分かりやすいし、説明後、調整して、よくなれば、僕の見解があっていると納得できるからだそうです。
それはいい人ぶりたいという誠実さではなく、ヒトの身体にある程度誠実でいられているからだと思います。プロポーションもナイスバディも、皮膚のたるみも、肩こりも腰痛も、痺れもその人の身体の一部であって、全部ではありません。性がそのひとの一部であって、全部でないのと同様です。でもそれなりに興味を持つひとの全部とは言わないまでも多くは知りたいと思います。それは功名心や軽率な好奇心ではなく、誠実さで。
辛さをトル特効薬があるわけでないです。その施術のリスクと効果も標準化されていないので、整体は健康保険がききません。大規模な統計を取ってみればもしかしたらわかるのかもしれません。
身体を良い方向に向ける仕事ではありますが、僕が向き合っているのは、お客様です。ほかの医療従事者と肩を並べているなんて考えてはいないです。病院や整骨院などにいけば「患者様」と呼ばれている方も「解決してもらいたいつらさ(症状)をお持ちの人」=お客様です。僕は解決に向けて施術をします。そこで対価を頂いている仕事です。
ただし、整体で良く出来るもの、出来ないものの切り分けは比較的見通しが立つので、専門に特化された病院をお勧めしたりします。
僕がイメージしているのは、そのひとが症状がなくなって、「整体じゃなくて、デートしよう。春だから服を買おう。育児とか趣味に使おう。お家を買うから貯金しよう」とかそういう風に考えて、結果来なくなるのは、施術時間×回数×お金は何回かなとイメージします。完全に合理的な根拠はないです。
無責任さに責任をもてるかどうかみたいな話です。だからそういう普通の誠実さも必要です。
精神論だけではなく、誠実さがあれば、ずっと通って頂いているお客様の目的を忘れないですみます。
お客様の「身体が楽になりたい」を忘れなければ、解決方法を調べたり、具体的な施術を考案したりします。
技術が向上したとは思えないような微差ですし、おそらく世の中にはすでにある施術だと思います。
とはいえ、なかなかにクリエイティブな仕事かなとは思います。
そんなこんなで施術の終わり時間には、喜んでもらえて、次の予約もいただき、お客さんからたくさんアドバイスもらえて、こんなんでいいのかと思ってみたので、考えてみました。
まわりの美味しいお店でご飯を食べていて、仕込みや準備と後片付けもあんまりない仕事なので、こんなんでいいんかな?と思って考えてみました。やることは結構ほかにもあるので、ひまじゃないんですが、けっこう大事なことなので考えてみました。
来ていただいたお客様と、遠くても通いたくなる整体師と近くても行きたくならない整体師の違いについて教えていただいたので、独りになって考えてみました。
技術、相性、立地、宣伝、コミュ力、色々ありますが、やっぱり整体師の仕事が好きか、このひとの辛さのある身体をよくして単に健康以上の状態になって、やりたいことやっててもらいたいってことかなーと思います。
単に「健康である」以上の、目の前のお客様の「いきいきとしたものを見つけ、養い、育てる」お手伝いが私の仕事の理想です。
長いなー文章。最後までたどり着いた方、有り難うございます。相当な忍耐力。集中力ですね。