
最近、心療内科が相変わらず混んでいるっていう話を耳にします。
ま、ずいぶん前からだと思います。
昨日Twitterでも地域でまったく予約が取れないっていう投稿も見ました。
産後うつが”甘え”だ、自分はそんなことなかった、みたいな投稿も見ました。
周りも必死だったろうし、健康に恵まれてたし、あなたもがんばってたまたま運が良かったし、その程度のことでしょと思います。
恵まれてたなら、その恩賜はすでに十分受けてるでしょうに、と思いますけどね。
「あなた”ビジネスうつ”でしょ」っていわれました。
当店が「ストレスケアの整体」というのを掲げているからだと思います。
ご本人がどう思ったかは知らないですけど、べつに悪口言われたわけじゃないんですよね。
僕は、質感として、共感していたいんですよね。
そっちのほうが、療術業として、質の高いサービスが提供できるので。
だって、整体師として、そんなことできるの、なかなかいないですからね。
リソースです。
もちろん相性は有ります。すみません。
とはいえ、そういう人が普通にやる気出せたり、仕事が好きになったり、好きなことが上達したり、ストレス・コントロールできたら、世の中もっと優しくなるだろうしと思います。
だから、そういうのにも協力できるかなあと思います。
実感として、うつとか一般健常者とか変わらないんですよね。こちらの感覚としては。
あと、「うつ」なのか、他の要因(血糖値の上下なのか、運動不足、睡眠不足、行動なしの悲観主義)を混ぜてることがおおいよなぁと思います。
一般健常者が、あー、飯食って眠い。騒ぎてぇ。眠ぃ、だりぃ、やってないけど、たぶん無理~、みたいなこと言いますよね、なんか同じです。
だから、甘えって言うのだと思います。
ただ、当人としては、そんなことにも気づかないくらい消耗しているんですよね。
そこは判ってあげて欲しいです。そこが違うんです。そこが違うだけかもしれないです。
理解できなくていいですけど、
あなたが、次に弱い時もそういうことを言われていいなら、
それでもいいよって思います。
でも何で”甘え”って言うのかもわかる気がはします。
自分が大変だった時に、心無いことを言われたり、しっかり寄り添ってもらえなかったと思った経験があるからだと思います。
それを自分の喉元過ぎたからって、垂れ流さないで。乗り越えたんなら、優しく待ってて。って思うんですよね。
相手が回復を待ちきれなくて離れていくこともあるし、自分を受け入れて工夫しているうちに回復していくのを間近で見て勇気づけられることもあるし、
やれば解決することって、本当に多いとおもいます。
それが難しいから困るといわれるんですけど、段取りです。
睡眠障害なら、睡眠回復するまで、遮光カーテンにして、時間を決めて寝て、就寝前120分までに晩御飯を終えて、90分前までに風呂に入り、スマホや読書とか視覚情報を減らしながら、就寝準備。
朝起きて、1時間以内に15~30分程度、散歩程度の運動で外光を浴びる。
一度にできなかったら、ひとつづつやる。
うつは個別対応ですけど、特別じゃないんです、だから解決の方法も一般的な問題解決です。
世の中の問題はほぼ個別対応ですけど、多くの問題は社会で共有済みです。手に負えないわけじゃないんです。
ただ、一般的な問題解決は、無いものをその人の中に作っていかないといけないんです。
うつは、睡眠と、食事と、運動、と思考(精神)と行動で感情が変わります。
エビデンスは?とは機序はとか?そういうことじゃないんです。
ただ、いつ変わるのかは、スイッチを作らなくてはいけないので、いつ変わるかわからないものを待つのはつらいんです。
一度失くしたスイッチをつくるっていうことは、信じてたらおかしくなったものを、もう一回信じられるようにするくらいめんどくさいことなんです。
植物が芽を生やして、実がなるくらいように育てる位のことなんです。
一般健常者モードでいる人からしたら、
うつの人は、うつ独特の認知の歪み(考え方の勘違い)とか、弱気モード特有の睡眠不足、食事摂らない、運動しない、他人を変えようとする。
っていうのがあるとおもいます。
うつを”甘え”と呼ぶのは、ただの立場の違いです。その人が再起するのを待ちきれないからです。
自分も必死で頑張ってるのに、「うつ」の一言で済ませないで。そういうことだと思います。
でも食後にタバコ吸いたいとかコーヒー飲みたいとか、
遊んでて、相手が帰りたそうだけど、自分はもう少し一緒に居たいとか、そういう立場の違いだと思います。
うつは、うつなりの、怠けポイントと頑張りポイントがあって、
このひと”いま、退行しているなぁ”とか、”いま踏ん張り時で頑張ってる”っていうのがあるんですね。
普通の人もそうだと思います。
毎日残業して、周りが心配するけど、本人は「昇進試験と注力したい案件が佳境だから」がんばる。
ただそれだけだったりします。
それと真逆に、「あーこのひとほんとに今はさなぎになりたいんだなぁ」っていうだけです。
2000年代初頭に、仕事の生産性を上げるには、仕事をどんどん委任しろっていうのが盛んに言われていました。
その頃20代とか30代の人たちが、必死に頑張って、振られた仕事をこなして、経験値やスキルを身に付けて、仕事で成果を出して、出世しました。
いろんな業種がどんどん外注していたと思います。
そしてそのころ成果を上げてた人が、出世しました。
そしたら、ITバブルとかリーマンショックとかはじけて、内製したり、派遣やパートさんが増えました。
いま、仕事がどんどん下に下りてきてると思います。振られるのは常に風下の現場ですよね。
上から仕事を鵜呑みにして、おろしてるだけなんですよね。
うつの人を甘えと言うのは、自分は、そうならないで他人に押し付けて運が良かった。と思っている人もいるはずです。
もちろんすべての人じゃないと思いますが。
いま、うつのひとをばかにするのは20~30年前の風潮です。古いんですよ。いい歳したのオトナの恋愛武勇伝です。
参考にならないし、聞いてて恥ずかしいし、古いんです。
相手の立場や苦しさに配慮して言うなら、アドバイスですが、そうでないなら、ダサくて古いんです。
さらにいうと、愛情のない「頑張れ」は、うつのひとにも響きませんが、
うつのひとが頑張っているときに、「がんばれ」って心から言えるのは、言っていいことだと思います。
むしろ、踏ん張れます。
なぜなら、そのひとは、そのうつのひとを普段から見ていて、いまが頑張りポイントであることも知っているからです。
ずっと見てないくせに語るなっておもうんですよ。
端的にいって、うつは、踏ん張れない位疲れている状態です。疲れているのは、脳・心・感覚・身体・言葉だから、
踏ん張れるように少しずつ変えていくのが、いい。
それはやっぱり、
① 7~8時間睡眠、
② タンパク質・食物繊維・ビタミン・ミネラル・血糖値の上下の穏やかな食事。
③ 週150分程度の運動。
④ 好きなことを始める。始めたら初心者を抜けるくらいまで上達させる。
⑤ 家事・仕事(社会活動)に復帰する。
です。
うつは、睡眠と、食事と、運動、と思考(精神)と行動で感情が変わります。
一つずつ、全部やるんです。”あのひとはやってない””じゃないんです。
あなたのことなんです。一つづつやるんです。出来るまで。一緒に。
ガチガチでもなく、だらだらでもなく。失敗してもリトライするんです。その繰り返しです。